ビントロング
「ビントロング」っていう動物をご存知ですか?
アニマリュージョン!にも、チョイ役で出てきますが、ほとんどの方が「あれ?今の何?」という感想のようです。知る人ぞ知る動物で、知らない人は全然知らないんですね。「どんな動物?」と聞かれても、写真でもないとピンとくる答えが出せない動物です。
「アライグマやミーアキャットの仲間で、ジャコウネコという別名があります。でもムーミンに出てくるジャコウネズミさんは全く関係ないですよ。尻尾が大きくてしなやかで、トトロのネコバスを実際にいる動物にしたような感じです。いや、足は普通に4本ですよ。色は黒というか、灰色というか…。」
…わからなかった方、わかりました?
カドリーの中でもワンダーパークで展示しています。でも実際に見ても、「これってなんなの?」って、なんか納得いかないんです。だからもう、何かの類似品の動物ではなくて、「ビントロング」っていうブランド(?)を強化するしかないんですね。一昔前のカピバラみたいのものです。
日本の動物園での飼育数が意外に少ないことが、この動物をマイナーに留めているようです。ところが、九州の動物園では比較的数も多くて、繁殖して増えているのです。そこで、九州を「ビントロングアイランド」にしようという壮大なプロジェクト(?)が、ひっそりといくつかの動物園の飼育者同士で行われています。夢を熱く語りあう飼育係さん同士は素敵です。正直、私はそんなに熱くないのですが、カドリーもそんな動物施設の一つです。
カドリーのオスが一時的に鹿児島県の動物園の養子に入って、生まれた子供のうちの1匹がアニマリュージョン!のビントロング「サーム」君です。
ビントロングは、どうやらオス同士は仲が悪いようです。特に発情期になると、お互いのにおいだけで、気が荒くなるらしいのです。
もちろん、まだ詳しい生態やメカニズムは分かっていないこともあるのですが、カドリーでは、とりあえずオス同士は離して飼うということになっています。
そんないきさつもあって、サーム君はアニマリュージョン!バックステージで単独飼育をしています。
早く九州がビントロングアイランドになるように待ち望んでいます。
そうなればいつか、サーム君のお嫁さん候補が現れますからね。
お待たせしました、ビントロング「サーム」君の顔写真*1
いいサーム。
わるいサーム
ふつうのサーム
*1:担当者より「最近はあまり写真を撮ってないので、カメラにびびって全身写真が撮れませんでした。」とのこと。うれしいですねえ。これでまた一つ、全身写真というブログ投稿のネタが増えました。