犬はなんでしっぽを振るのか
たまには、まじめな(?)考察。犬がうれしいと尻尾をふるっていいますよね。あれは、科学的には間違いだって説があるんです。尻尾を振るのは、「小さな葛藤」が原因だそうです。つまり、迷っている状態ということですね。その説の根拠は、授乳期の犬の観察から来ています。
生後何カ月かの詳しい数値は忘れましたが、すごく幼い子犬は、母犬から母乳を飲んでいる時でも、尻尾を振りません。尻尾を振る為の筋肉などはすでにあるのにです。
もう少したって自我が出てきて、周りにライバルの子犬がいると認識した頃から、急に授乳中に尻尾を振りだすというんです。つまり、自分のミルクを取られる可能性がありつつミルクを吸っているわけですから、うれしさと不安が同居しています。こういう時にこそ、尻尾をふるのです。
隣のライバルに対して、「俺はここにいるからな!」という気持ちもしっぽを振らせる原因だということです。
言われてみると確かに、犬が尻尾を振るのは、飼い主さんとの出会いがしらが一番オーバーで、ずっと一緒にいるとだんだん振らなくなってきます。「かまってくれるの?くれないの?」という、一種の葛藤があるんでしょうね。
この説が正しいと考えたら、尻尾を振るということは、存在のアピールです。
かたや、犬同士の挨拶はお尻の匂いを嗅ぎ合うことだといいますよね。
ってことは、犬が尻尾を振る行為を言葉にするならば・・・
「ねえ、僕だよ。あなたは飼い主さんに間違いないよね。今日も僕だって認めてもらえるかな。ほら、ほら、このお尻のにおい、僕だよ。かいでみて!」
と言いながら、尻尾をうちわ代わりに、お尻の匂いをまき散らしているのではないでしょうか。
逆に、俗にいう「尻尾を巻いた犬」は、お尻のにおいを出さないよう、尻尾をフタ代わりにしているんじゃないでしょうか。
ボールを投げて欲しい犬は、「空気読めや!」ならぬ、「この期待に満ちた感情ホルモン入りの、お尻周辺の空気、嗅けや!」って感じでしょうか。
ああ、犬と話せたらなあ。
でも、犬と話せたら、ますます人間の友だちいなくなるしなあ。
私が犬なら今、しっぽ振ってます。
いかにもしっぽ振っていそうなお気に入り写真。