ASO田空39 阿蘇市の「霜宮(霜神社)」に行ってみた(ASO田園空間博物館 サテライト39)
以前からとても気になっていた神社が、この霜神社です。
その名の通り、ここは霜よけの神社なのですが「火焚き神事」という超オリジナリティあふれる神事があるところです。
なんと、夏の終わりの2カ月間近く、小学生くらいの女の子がこの霜の宮にこもって火を焚き続けるというんです。選ばれた子供はもう最高の栄誉です。
ただまあ、今のこの時代ですから、お子さんだっていろんな妖怪ウオッチ的なことも、ラッスンゴレライ的なことも気になるでしょうし、完全にその「火焚き乙女」がこもりっぱなしということはないらしいです。
ここは国道からは案内看板があるものの、近くなってからが少し場所が分かりずらく、駐車場も近くにはないようです。
少し迷って、やっと辿り着きました。
まずは、霜神社です。
ここがかの有名な霜神社。
かの有名なというのは、私は一応「阿蘇検定」の合格者です。数年前に全国で地域検定が流行りました。阿蘇検定で合格にはぜひとも押さえておかないといけないのがこの火焚き神事でした。検定自体はもう廃止されているようですから、幻のレア検定合格者の私。認定証もなくしましたから、まさに幻(笑)。
やっとこの神社に出会えて感動です。
田園空間博物館の名のイメージ通り、ここはまさに、周りが田園空間です。
見通しがきき、参拝している間にも左側に阿蘇山の気配があるんです。
阿蘇山の安全祈願をしているのがなんだか・・・当事者の前でその人の話をしているみたいで気恥ずかしかったです。(そもそも田空めぐりを始めた理由は、地元紹介をブログに書くことと阿蘇山の安全祈願の一石二鳥だったからです。)
狛犬が玉をくわえていました。職業柄、回収したくなりました(笑)。
聞いたことのある鬼八伝説ですが、鬼じゃなくてタケイワタツの命の家来の法師のことだったんですね。
部活で例えれば、野球の球拾いをしていた鬼八が、最後は面倒になって玉を蹴り返して、タケイワ先輩にサッカーじゃねえぞと怒られたという話。
いやしかし、そんな軽い話ではなく、弓矢を蹴り返したことで一刀両断され、それ以来阿蘇の冬は霜の害があるのだとか。
それで冬の朝、車のフロントガラスが凍るんですね。火焚き乙女、がんばって。
さて、田園空間博物館のサテライトでは、ここは霜神社ではなく「霜の宮」で登録されています。霜宮はすぐそばにありますが、神社と隣接しているのではなく、50mくらい離れています。
入口は道をはさんで反対側にあります。
竹の鳥居(?)は、阿蘇ではよく見かけますが、地域独特の風習なのでしょうか。
火焚き殿。近年火事があり、再建されたものだそうです。
平成21年の火事。焼失前にも来れたはずなのに、私的にも「後悔先にたたず」です。
そういえば、同じサテライトの西巌殿寺も似たような頃に火事があったと記憶しています。
誰も何もスピリチュアル的な解釈をしなかったのでしょうかね。
隣には土間の神楽殿。見世物の舞をするのではなさそうな感じです。
しかし、私のテンションが一番上がったのは、ここの御手洗、つまり湧水と、祭神でした。
最近調べている古事記の、メジャーどころの天つ神がならんでいます。
極端にいえば、この御手洗は阿蘇神社の神様と関係ないというくらいですね。
速秋津日命って、漢字違いですが、踊山神社でも祀られておりましたね。
その御手洗の湧水は、洗うと目がよくなるんですって。
もちろん洗いました。
肝心の湧水が映ってない(笑)。タオルの下あたりに湧水の手水舎があるんです。
このすぐ目の前に、小さいけどきれいな湧水の池がありました。
とても清々しい感じがする場所で、おすすめですよ。
もし、私がサテライトを80か所以上、全部回れたとしても、きっと霜の宮はベスト10には必ず入るように思えます。