ASO田空 54 「坂梨宿」めぐり (田園空間博物館 サテライト 54)
前日に続き、坂梨近辺を回っています。
滝室坂のふもとは昔の参勤交代道路であり、難所の外輪山越えに備えて宿場町として栄えたのがこの坂梨街道です。ここも国道57号線と交差する旧道の一部です。
坂梨公民館の前には、豊後街道の説明看板がありました。
もう1つは長すぎて、全体をカメラに収めきれません。
これで約半分くらい。
大切な道でしたから、霊台橋で有名な九州の石橋づくりの名工、卯助が作った天神橋があります。
この車社会にとってはせまい橋の保存のためにも、ここは国道57号線から外れた旧道になったのではないかと思います。
下に降りられないのが残念。
公民館前の看板で、子安観音の存在を初めて知りました。
阿蘇の一帯はほんの小さな神社や石碑がお地蔵さん多いです。
ここ坂梨には、天神橋と子安観音の両方とも、小さくて作りが芸術的な神社がありました。
天神橋の神社
子安観音となりの神社
後に神社巡りをするようになって、たまに見かけるようになったこの種類の彫り物は、ここで初めて見ました。
柱の狛犬。こっちが「あ」ですから反対側は、口を閉じた「うん」でしょう。
横のは象さんですね。
象も口を閉じているとは、芸が細かい。
駒象?
しかし、ちょっとこわいです。
これも子安観音となり
それらのほとんどに、「秋葉大権現」と書いてあります。
「秋葉」という、何やら私とは違う種類のオタクのにおいがするその名前、調べてみると、烏天狗のような神様なんですね。
いろいろ回って気がついたのですが、大ざっぱに言うと坂梨近辺がこの「秋葉権現(烏天狗)」づくし、隣の宮地は古事記の神様の「猿田彦(これも天狗顔)」づくし、さらに隣の旧阿蘇町では天狗のお面が奉納された神社やお寺が多い感じです。微妙に住み分けながらも全部、天狗っぽいのです。
もっと深く調べるとなかなか面白そうですが、マニアックの深みにはまるので止めておきます。
宿場町ですから、いろんな有名人が泊まっています。
なんと、あの高山彦九郎まで!うーむ。はじめて聞きました。この名前(笑)。
私は九州の人ほど、この手の歴史に詳しくないのです。
ちなみに、その石碑のすぐ横にも秋葉大権現。
私はこういうのに食いつきます。失礼ながら、こんな小さな祠に、たまたま立ち寄った日にも新鮮な花がお供えされています。
すごいです。こういった些細なことに昔、海外からやってきた文化人も驚いたことでしょうね。小泉八雲的な人たちとか、いろいろ。
そういう田舎の良さが残っているのが、ここ、坂梨です。
滝室坂のどこかに石畳の参勤交代道路があるらしいですが、これも下調べがなかったので後で知りました。
また、いづれ。