ペンギン訓練の思い出
もうほとんど項目だけでいいかなと思うようなことですが、以前アップしたレジュメの「イケはオイデの応用」だということ。もちろん、全ての動物トレーニングであてはまる訳ではありませんが、一つの考え方です。 これは私がペンギンに携わる前からあった、滑…
餌の魚、というかご褒美の投げ方のコツ。 これは水族館のアシカトレーナーさんたちを見ているともう芸術的ですね。 「ピッ!」と投げる。これにつきます。 アシカは大食ですからご褒美を与える絶対数が多い上に、個別に与えることが多いからなのでしょうが、…
レーダーという身体意識は、ペンギンと人間に共通のものです。 お互いに左右45度の中に入れば餌がもらえる、または与えることができるゾーンですから。だからペンギンは、何とかして人間の方と正対しようとします。 説明が遅れましたが、レーダーは、人間が…
我ながら、キャッチィな題名ですね(笑)。 「イケ」という手の合図は、ご褒美のお魚を見えるように進行方向に投げてあげるという動きの延長となります。しかし取り掛かりがそうだから、トレーナー側がいつまでも腕全体のスローイングの動きが合図だと思い込…
さて、ここまでしばらく前置き的な説明が長くなりました。 烏合の衆のペンギンに、とりあえずパイロンまで歩かせるという行動形成のお話。 トレーナーから見て右側にパイロンがあるとします。 また細かいことを言いますが、ここから先の「半歩」というのは片…
前回からの引き続き、身体意識の応用のレーダーというゾーン。なんとなく意味がわかるでしょうか。 そんなに難しい話ではなくて、例えば犬のアジリティ競技をする人にとっては、犬を左足の横につける、つまり脚側訓練が大切です。 犬は常に飼い主の左側にい…
いよいよ私のマニアック動物訓練法のキモである、身体意識の話になります。 まず、身体意識とは運動科学総合研究所の高岡英夫さんという人が発見(発明?)した見えない意識の流れみたいなものです。私がクマの訓練でなんとなく意識していてペンギン訓練で活…
だんだん長い連載になってきてしまいましたペンギン訓練の思い出。 今回はその8ですが、前回レジュメをはさんだので実質その9です。 まだ続きます。たとえ読む人がいなくても(笑)。 イケの合図を作るには、ゴールの対象物が必要です。しかし、行くべき対…
ペンギン訓練理論の話ですが、文章にするとあまりに説明する項目が多くて、今がどの段階で何をやっているのかよくわからなくなります。でも実はこれ、実際のトレーニング中も同じなんですね。 これは英語の勉強みたいなものです。 「単語のスペルや文法のあ…
居着く、居着かないを少し別の言葉で説明します。 あるイルカトレーナーさんは、イルカ訓練でマテの概念はないと教えて下さいました。この意味はわかります。私の表現で言うパーキングギアはなく、ニュートラルギアがあるだけだということだろうと思います。…
ペンギン訓練とは違った側面から始まります。ちなみに私は、武術の経験はありません。古武術の甲野善紀さんの本は結構読み漁りましたから、その耳学問が少しあるだけです。 動物のバランス感覚は驚異的です。木の上のお猿さんとか、崖の山羊とか、落ちたら死…
さて、今回の主題は「ベクトル」です。ペンギンに対して近づく方向性がマテ、遠ざかる方向性がオイデ。ここでいう「ベクトル」とは、物理用語のエネルギーの方向性のことです。私は理数系が超苦手なので正しい理解ではないかもしれません。 それでもわざわざ…
ペンギンシリーズ前回の続きです。 一瞬でも、腕一本分の距離でマテ(というか足止め)ができたペンギン。さらに同じ要領で下がりながら次々にお魚を投げてあげることができれば、だんだん距離をとることが可能になってきます。 最近のショー中の一風景。この…
前回のペンギンシリーズの続きです。 本文とはあまり関係ないですが、今のペンギンのショーは「海賊」がテーマです。 服を着せれるまでに馴致の進んだペンギンたち。 担当スタッフの努力と熱意には今更ながら感動します。 せめてペンギンにお魚を与える腕一…
ペンギン訓練のお話の続きです。 当時の芸は、平均台渡り・ハードル飛び・滑り台(ウォータースライダー)・水上浮島渡り・水上くす玉割りだったと記憶しています。ほとんど現在の主流の行動分析学的な知識を活用することなく、よくもまあこれだけ芸になって…
カドリーホールという屋内施設でショーを行うのが当たり前となった贅沢な今の環境では、ペンギンショーのスタッフ達には頭が本当に下がります。 夏は暑いし、もうすぐ寒い冬がやってきますしね。 数年前にリニューアルしたペンギンショーのステージ。 ペンギ…