黒プードルの奈々ちゃん
アニマリュージョン!には、色違いの3頭のトイ・プードルがいます。
今回はそのうちの1頭、黒トイプードルの奈々ちゃんをご紹介します。
奈々は、ペットショップで見つけました。アニマリュージョン!立ち上げの為に犬を探していた頃でしたから、普通の飼い主さんとは違って、言葉は悪いですが生後半年以上の「売れ残り」が理想でした。
ちょうど6ヶ月くらいの黒プードルがいました。どこのショップでもよくあることですが、4か月以上たつ子犬は病気の心配も少ないのでしょう。ガラスケージではなく、直接触れるサークルに入って「営業活動」をしていました。
あまり人懐っこいので気にいって、サークルから出してもらいました。すると、とたんにケータイのマナーモードのように、ブルブルと震えだしました。サークルに戻すと、ピタリと止まって、出すといつまでも震えます。
ビビり気質です。
二流のアニマルトレーナーはこういう時に、葛藤します。
一流トレーナーほど、高いレベルにおいては持って生まれた才能や性質がいかに重要か理解していますから、たいていパスします。
二流のトレーナーは、大抵の問題行動は、自分の手にかかれば治るはずだという過信があるから、飼うかどうか悩むのです。
で、結局、その黒プードルは二流トレーナーのもとへ。奈々と名づけられました。
もちろん、ブルブルがすぐに収まるのは想像していましたが、性格的にビビり気質なのは間違いありません。
プードルはたいてい頭が良くて、芸もすぐに覚えます。その中でも奈々は、縄跳びをあっという間に覚えました。
縄跳びというのは、その場ジャンプをしないといけませんから、教え初めは縄の代わりに、自分の手を使います。足元に近づいてきた手を、またぐように足を浮かせて避けるという基礎訓練をします。
普通、初めは犬の足に手が当たった感触があってから、迷惑そうに一本ずつ足を上げます。しかし奈々は最初から全力ジャンプでよけました。それはもう、ほぼ縄跳びの完成形でした。
ビビりだって、才能開花の役に立つんですね。
嬉しいんですが、自分がものすごく拒否されているようで、複雑ではありました。
こんな気分、どこかで味わったことあったはず…
思い出しました。コンビニでおつりをもらうとき。
店員さんが私の手のひらめがけて、15センチ上からチャリーンと小銭を落した時の感じに似ていました。
あれ?今回はいい話でまとめようとしたんですが…
ワンちゃんたちの中では一番小柄な奈々ちゃん。よろしくお願いします。
真っ黒で、カメラマン泣かせの奈々ちゃん。