行動分析学用語 弁別刺激
行動分析学では、「弁別刺激」という小難しい言葉が良く使われます。
どうも結局、動物に対して出すサインの事らしいんですね。なぜ、こんな小難しい専門用語を使うのか不思議なんです。専門用語の重要性はわかっていますが、サインでいいのじゃないかと。
1つは、トレーナーはよく、「動物からのサインを見逃すな」なんて言いますから、これと混同してしまう恐れがあるのか。「シグナル」でもよさそうですが、やはり同じ理由でダメなのでしょう。
また、サインと言ってしまうと、暗号的な意味が出ちゃうのかなと。野球とかで、相手にバレないように出すイメージがあります。では、「合図」じゃダメなんでしょうかと思いますが、もしかしたら「弁別」がつくと「それぞれ別の」という意味になるからでしょうか。「それぞれ別の合図」じゃ長いですから、漢字四文字に軍配が上がる?
私の中で一番有力な説は、「コマンド」という言葉を使わなくて済むから、じゃないかと思うのです。というのは、コマンドは、「命令」だからです。犬は上下関係を認める動物だし、警察犬とかに「あの、もしよかったら…」なんてお願いするわけにいきませんから。
行動分析学を一番有効活用しているのは、イルカのトレーナーさんだと思います。イルカに対してはきっと「命令」という考え方がないのでしょう。
また、イルカトレーナーさんが子供たちにわかりやすく伝える時には「ハンドサイン」というはずです。でも、サインはハンドだけとは限りませんから、やっぱり弁別刺激がいいのでしょうか。
で、その、今回いいたかったのは、コマンドは命令だけど、弁別刺激は必ずしも命令とは言えない、でも私は犬には命令します、ってことです。
※後日加筆。弁別刺激はサインと全くイコールではないことが後でわかりましたが、「命令」という考え方が捨てがたいのでこの記事はそのまま残すことにしました。
弁別刺激に関連して、その後に再考した記事はこちらです。