干支の話題ってすぐに去っちゃうので、羊の話です。
今年はひつじ年ですね。
羊ってふわふわもこもこで、わた飴のようなイメージでしょう。でも、夢を壊してごめんなさい。実物を見ると大抵アブラ性で、結構汚いんです。
温和なイメージもあるでしょう。でも、頭突きをくらわしてくる厄介者もいます。あまり詳しくないですが、私見ではそういう個体になるかどうかはもう確率の問題のようですし、それがどうも群れで飼っていると伝播するようです。
特に、山羊と一緒に飼うとそうなるようです。
そんなわけで、大抵の人は羊を見るとがっかりします。その夢を壊さないように(?)と、カドリーにはイメージ通りの普通の羊はいません。
あの白くて、種類によっては顔だけ黒くて、角がくるっと巻いてて、紅白でダルビッシュ追いかけてたやつは。
だけど、ふれあい型動物園である上に、干支にちなんだ施設があるカドリーですから、やはり羊はひつじゅ品(オヤジがダジャレチャンスを見逃すもんですか)です。
そこで、かつてのふれあい担当者は考えました。
どうせなら、会社の要望を逆手にとって、大好きな種類の羊を入れようじゃないかと。あ、これは私の話じゃないですよ。
動物好き同士にしかわからない波長があるらしく、その担当者はすごくすごくレアな羊を導入することができたんです。いわゆる、「気に入った奴にしか売らん!」みたいなやりとりがあったらしいんですね。
それがこの、ジャコブヒツジです。
何が珍しいかって、角が4本あるんです。色もツートン。
ただし、この種類は角が取れやすくて、全部きれいにそろってはいません。
さらに、聖書にも名前が出てくる古い羊なんですよ!いやあ、長生きですね。
あ、品種が古くからあるってことですね。箱舟に乗ったのがこの種類かは知りませんが。
もしかして、飼育されているのは九州の動物園ではカドリーだけじゃないですかね。
知る人ぞ知るジャコブヒツジ。私がウソ言ってるんじゃないですよ。「ジャコブヒツジ Mr.トーマ」で検索してください。多分、今回の記事一つだけヒットします。
こういう無駄な冗談が長文になる理由ですが、それが私です。
なぜそんな珍しい動物が話題にならないのかといえば、やはり家畜であり、品種だからでしょう。動物園のカテゴリーでは、ちょっと。
うわさでは、九州のある大学の先生が、カドリーの羊を見てびっくり仰天し、札束もって売ってくれないかと切り出したら、担当者はその札束を羊に食べさせたそうです。ただこのうわさ、だいぶ尾ひれがついています。というか、私がつけてます。びっくり仰天までは本当です。羊に紙を与えてはいけませんよ。
羊は洗えないこともないのでしょうが、基本ウールだから、洗うと毛が縮みます。
きれいに保つことが難しいのも要因の一つでしょうが、北海道などで飼われている羊の大半は肉用で、せっかくの毛皮もほとんど破棄するようです。
これも詳しくないので半分は推測ですが、毛皮をとる専用の羊の肉はおいしくないのではないかと思います。
きれいな動物をお客様にお見せしたい反面、本当にきれいに飼おうと思ったら、相当な制限をかけるか、お金をかけないといけないんですね。
そんなわけですから、ひつじ年は、複雑な気持ちになります。
ピックアップしたいような、したくないような。
しかも、2頭います。濃いこげ茶色はそういう模様ですよ。いくらなんでも。
以上全てをお分かりになった上で、この珍しい羊さんたちを、ぜひお見逃しのないようご覧くださいませ。