草千里の火山博物館に行ったら、持ち前のマニアックが顔を出しちゃいました。
阿蘇山上は、まだ相変わらず草千里までしか立ち入ることができないようですね。たまに噴煙は高く上がりますが、半年前に比べると立ち昇る火山灰が薄い感じがします。
ちなみに昨今は風評被害防止の為、阿蘇山とは言わず、阿蘇「中岳の噴火活動」と表現するのが望ましいとか。こんなこと言ってはなんですが、千葉なのに東京ディズニーランドの法則でネームバリューのある地名を普段は使っておきながら、「うちは阿蘇山からかなり離れた地域なのに迷惑こうむって・・・」というのもなんだか複雑な気がします。
カルデラの外にある大津町の熊本空港なんて、署名運動までして「阿蘇くまもと空港」に名称変更したのがまだ記憶に新しいところですしね。
あ、ちなにみこのブログ、世界最大の阿蘇カルデラの中にありながら火口から約8キロくらい離れた阿蘇カドリー・ドミニオンからお伝えしています(笑)。
話をもどすと、「草千里までしかいけない」とボヤくのは、あそこの駐車場が有料だからです(笑)。でもここはプラス思考で、ついでに普段ならなかなか入る機会がないであろう阿蘇火山博物館に行ってきました。
結構な情報量で、丁寧に見て回ったら2時間が経過していました。
写真も撮ったりもしたのですが、どこまで載せていいものやらわかりませんので、ほんの最低限つつましやかに。
超おおざっぱですが、阿蘇山はほとんどこのサイクルで活動しているようです。
今はこの図の、時計で言ったら9時か10時のあたりでしょう。
まだ行けないとなると、ますます噴火口まで登山解禁になるのが待ち遠しいです。早く12時にならないかな。
ちなみに私は阿蘇山に対して安心派か、本当は不安派かと聞かれたら、まず安心派です。
ただし、究極の不安派ということもできます。というのも本当に日本が火山活動期に入ったら、太古の昔に阿蘇カルデラが形成された時のようなカルデラ爆発がおこり、そうなれば九州のどこにいてもほとんど逃げ場はないし、かたや同じ日本の富士山だってどうにかなるでしょうし、北海道も似たようなもの、つまり日本中どこにいても被害はまぬがれないだろうと。
もうそこまで想像したら、いつか空が落ちてくるのじゃないかと心配するのと一緒ですから、地球には勝てないと腹をくくりつつ、まっとうに生きることが大切だと思うのです。人間のストレスが地球の磁場を狂わすなんて説もあるくらいですからね。
いたずらに心配することは、病気が心配でストレスになって病気になるようなものです。
ちょっとマニアック思想に偏りすぎましたが、それには一つ原因があるのです。
この説明看板に惹かれました。
本州のいわゆる日本の背骨と言われる、プレートの押し合いで隆起した山々とつながっているはずのプレートが、九州の真ん中では逆に開く方向になっていると。これが、日本のガス抜き火山として配置された自然の妙だなと思うのです。
阿蘇山がガス抜きの役目をもった火山だろうというのは、まあ直観と言うか誰でも考えそうなことだと思っているのですが、一見、普通の地学では説明しづらいプレートの動きになっているというのには、かなりびっくりしました。
…書くことがマニアックすぎて、博物館の全体像は伝わらなかったと思います。
上の写真は横幅4~5m以上もある大きな動くジオラマです。
阿蘇の神話にある通り、本当に太古の阿蘇カルデラは巨大な湖だったのですね。
そんなこんなで、たった2時間でにわか火山博士になりました。
阿蘇山の地下のマグマは、他の火山に比べてサラサラで粘度が低いのですって。阿蘇山がずうっと慢性的な火山活動中にもかかわらず、時期によっては観光地として火口まで行けたりするのは、平たく言うとそんなマグマの質のおかげで被害や影響が計算しやすいからなんですね。
火山博物館、一生に一度くらいはお勧めですよ。
私は、またいつか行きたいです。