Mr.トーマのアニマリュージョン!ブログ

アニマリュージョン!は熊本県阿蘇のカドリー・ドミニオンで行われているファンタジックアニマルショーです。このブログではショーだけに関わらず、広く地域情報や動物訓練に関しての話題を提供しております。

ペンギン訓練の思い出 その9 身体意識について

 いよいよ私のマニアック動物訓練法のキモである、身体意識の話になります。

まず、身体意識とは運動科学総合研究所の高岡英夫さんという人が発見(発明?)した見えない意識の流れみたいなものです。私がクマの訓練でなんとなく意識していてペンギン訓練で活用していた意識を、ちゃんと理論化して本まで出していた人がいるというのは本当にびっくりでした。当時は夢中で、高岡さんの著書を読み漁りました。

 

ただし、高岡さんの身体意識は武術からスタートしているであろうし、私は逆に相手とどう折り合いをつけるかからスタートしていますから、微妙に違う部分があります。私の身体意識の基本概念であるペンギンのコントロールゾーンに当たるものがありません。まずはそのゾーンから説明します。

 

足もとにまとわりつく烏合の衆のペンギン達は、自分のコントロール下にはありません。ペンギンをコントロールできる理想の位置は、自分から腕一本分離れた真正面です。でも、その一点だけに群れのペンギン全てを集めることはできません。

そこで、自分のおヘソに、大きな口の広いカクテルグラスのようなものが、常にくっついていると想像します。

 

テーブルに置くべき底の丸い部分がお腹にくっついています。だから自分がどのように動いても、おへそとカクテルグラスの位置関係は変わりません。

そして、カクテルグラスの液体が入る部分のみがペンギンをコントロール誘導できるゾーンです。グラスの棒の部分は大体「小さく前へならえ」、つまり腕半分くらいの長さです。グラスの縁は、左右45度なら、遠くなるほど影響力は薄くなりますが、どこまで伸びて行っても一応コントロールゾーン内です。

 

この身体意識を、「レーダー」と名付けました。というのは、高岡さんの著書でもこの意識にあたる物が無かったので、自分でつけるしかなかったのです。

レーダーという名前は、なんとなく見えないものを受信する装置から連想したのと、カクテルグラスというよりはパラボラアンテナ状の装置が頭に浮かんだからです。

 

私が活用するもう一つの身体意識、おへそからまっすぐ放射する「レーザー」は、高岡さんが発見した意識です。

私の身体意識では、レーダーはペンギンをついてこさせる意識で、レーザーは主に遠ざける為にある意識です。 

基本概念である身体意識については、高岡さんのホームページの説明の方が分かりやすいと思います。

下に運動科学総合研究所のリンクを貼っておきます。

身体意識(DS)とは|人間力

 

・・・長くなりましたので、また次回。

なかなか「イケ」までたどり着きません。説明する順番を間違えたかなと思いつつ失礼します。