ASO田空 87 「西町の神々と千年ご神木」に行ってみた(ASO田園空間 サテライト87)
西町は旧阿蘇町の中にあり、阿蘇のいこいの村駅周辺の地区です。
阿蘇町の中では東に位置するのに西町というのは不思議です。阿蘇神社から見て西にあるという意味なのでしょうか。
というのも、阿蘇神社の火振り神事で有名な御前迎えの中継地点が、この「西町の神々と千年ご神木」のうちの一つ、西町薬師堂だからです。
西町薬師堂・西町八幡宮・わくど石・護王さんの杉をまとめたのが「西町の神々と千年ご神木」です。
不思議と言えば、御前迎えは阿蘇神社(神道)のイベントなのに、立ち寄り地点のここ西町薬師堂は薬師如来を祭るくらいですから仏教系なのです。
西町薬師堂。御前迎えの中継地点(兼休憩所?)としては良さそうな感じです。
きっと、神仏習合の時代から続く行事だからなのでしょうね。
この曖昧さが日本の神様のいいところです。この薬師堂は鍵がかかっていて、中は見ることができませんでした。私が最近神社にハマっている一つの理由は、神社の方が気楽に入れるからでしょう。どうもお寺は、よその人の家という感じで敷居が高いですね。
そして次は、神社である西町八幡宮です。
鳥居をくぐるとすぐに土俵があるという珍しい作りです。
普通は、境内の道の真ん中は神様の通り道だから、端っこを歩くのが礼儀だと言われるものですが、ここでお相撲をとったら、神様を挟み撃ちしちゃうかもしれませんね(笑)。
境内に土俵がある神社の地域では、子供相撲があったりします。時代の流れからだんだんマイナーになっていく相撲ですが、神社と子供は相性がいいですし、子供相撲は残していきたい文化ですね。
3つ目は、わくど石。
私の「わくど」とは、きらいなカエルの方言です。一般的には湿度が高くなるとカエルが鳴きます。そして雨が降ります。
だから順番は逆ですが、昔の人には「蛙がないてくれたら雨が降る」というジンクスがあったのでしょうね。それで雨乞いの石になったのでしょう。しかし素朴な疑問ですが、石って神格化されるものとそうでないものってどこが違うのでしょうかね。
「見える人」には特別な何かがあるんでしょうか。
確かに、こんな丸っこい岩が転がっていかなかったら何か特別なパワーはありそうですが。
さて、最後の4つ目は、千年ご神木。護王さんの杉です。
これは国道からずっと阿蘇高岳に向かっていくような離れた場所にありますが、見たことない方は一度はお勧めです。
中心となる太い幹はすでに枯れているような感じで、枝というには太すぎる枝が四方に伸びているのですが、まあ、太い木です。中心部分がちゃんと残っていたら、県指定の文化財くらいにはすぐになるでしょうね。
後ろから見ると、さらに幹の太さがわかります。
根元のこれが、護王様と火伏せの神で、阿蘇山の平穏の願いが込められているとか。
手を叩いていいものか分からないので、両手を合わせて火山の無事を祈願しました。