ASO田空71 手野の「わくど石」に行ってみた(ASO田園空間博物館 サテライト71 )
コアな神社好きにとっては魅力的な、阿蘇神社よりも歴史が古いとも言われる国造神社。しかし、今回の話題はここではなく、その近くのスポット「わくど石」です。
国造神社の前の道沿いから、さらに外輪山を目指して少し車で登ると、大きなカーブの外側に、これまた大きなカエルの石像があります。「わくど」は阿蘇の方言でカエルのことです。
実は私はカエルが大の苦手で、その石の写真を撮ることさえ怖いんです。写真はないけど、行けばすぐ分かります。
半年前の3月頃のことですが、気になりながらもスルーしてきたわくど石、ついに勇気をもって入ってみました。
歩いて中に入るとすぐに、サテライトの看板がありました。
そして、過去の水害被害によって、ここはもう昔の整備された形をとどめていないことを知りました。
「1990年に起こった7.2水害(阿蘇一宮水害)をきっかけに山間部の災害防止として砂防堰堤が造られ、わくど石周辺は荒地となり昔の面影はなくなった。」と書いてあります。
地元ボランティアによる整備活動中とも書いてありますが・・・
岩ばかりの荒地の坂道、道なき道です。
多分、その後の九州北部豪雨で、さらに被害があったのでしょう。
結構登りましたが、わくどの横顔に見えるという岩は、見つけることはできませんでした。もう崩れてしまったのでしょうか。
もっと手前にあったのを見逃したのかも知れませんが、カエルぎらいの私には、うれしいような悲しいような。いや、悲しいですね。
しかし、水は流れています。きっと昔から、変わることなく。
荒涼とした風景の中で、水だけは信じられないくらいきれいです。
季節は春。生まれ故郷、新潟の雪解け水を思い出します。
水量はそんなに多くないし浅いことは浅いのですが、まるでそこに水がないかのような透明感。
ふきのとうを見つけました。
これも生まれ故郷が懐かしい。
春は、山菜採りについて行ったものです。
雪の残る春のスキー場で、プラスチックのミニスキーを履いて、遊びがてらで。
これは育ち過ぎで、もう食べられませんね。
・・・なんてセンチメンタルなこと書いてますが、なぜ春に来たかというと、カエルには絶対に会いたくないからです。
しかし過去の水害と言っても、私が阿蘇に住みついた後の話です。
これは国造神社の大杉が折れてしまったのと同じ時です。あまり人生を振り返って後悔する方ではありませんが、ここも大杉も水害前に来てみたかったなと思います。
ここは、近くに手頃な駐車場がないんです。
目の前の急カーブの内側の土の地面に、せいぜい2台停められるかなくらいです。
だから、残念ながら観光地として整備しなおすには優先順位が低いでしょうね。
それでも外輪山から湧き出る岩清水は、こうしている今でもきっと流れ続けていることでしょう