Mr.トーマのアニマリュージョン!ブログ

アニマリュージョン!は熊本県阿蘇のカドリー・ドミニオンで行われているファンタジックアニマルショーです。このブログではショーだけに関わらず、広く地域情報や動物訓練に関しての話題を提供しております。

一歳になったスタンダードプードルのサンディちゃん

複数の動物たちを並行して飼育したり訓練したりしていますから、ブログの方も今シーズンはいくつかの話が並行しそうです。

というわけで今回は犬のお話。

 

スタンダードプードルの「サンディちゃん」は、11月10日で一歳になりました。プードルは大器晩成型だと信じていますから、一歳になるまでは過度な期待はせず、広い心で育てようと心に決めていました。

ジブリの「千と千尋の神隠し」の映画に出てくる巨大な赤ちゃん、坊のようなイメージですが、湯ばあばほどあまやかすのではなく、あくまでおおらかに接します。

 

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シャンプーしたてのふわふわより、ある程度汚れている毛の質感が好きです。

いえ、手入れを怠っているいいわけでなくて。

 

さて、これまでのサンディちゃんの小さな悩みは、どちらかというと食が細いことでした。

犬に「おすわり」を教えるには、一般的には餌の前の「マテ」を利用することが多いようですが、食事の前にまたせるどころか、差し出してもすぐには食べず、ゲージの中に餌を入れっぱなしにして放っておくと、その中に新聞紙を詰め込んで隠してしまうのです。

 

こういう性格の犬に対して、ご褒美のおやつで芸やしつけを教えようとすると、もう頑固なまでに手からの餌しか食べない悪癖が付きます。

なぜそんなことがわかるかというと、過去にシェパードのハチローで、この失敗を経験済みだからです(笑)。

 

なのでオスワリは、気長に教えようと決めました。専門的には「バイチャンス法」というのですが、たまたま座ったときに「おすわり」そう、「おすわり」だ、それが「おすわり」だよ。と声をかけてあげるというものです。

理想的には、犬をよく観察して、座る瞬間を狙ってい言いたいのですが、そんなチャンスはなかなかめぐってきません。

だから、犬を上から覗き込むようにしながらだんだん顔を近づけてあげます。犬側にとっては飼い主を見上げる為におすわりをした方が楽だということになります。そのように動物をある動作にさりげなく仕向けるのは、「誘導法」というテクニックですが、実際の動物を前にしたらどれか1つのテクニックを駆使して芸を教えることの方が稀です。

 

犬がオスワリの形になったときは優しくそうそうと声をかけて定期的に「おすわり」コマンドをかけます。初期段階では、立ち上がってしまったら声掛けをやめ、また無言の誘導をしなおします。

これをしばらく続けます。

そのうち、オスワリというと、ちゃんと座るようになってきます。座らない時は無視して、座った時は優しく褒めて肯定することで、確率が徐々に上がっていくという感じです。

結局、いつが「覚えた」と言える段階かはっきりわからないまま、ほとんど100%言葉だけでオスワリするようになったわけです。

 

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こうして、めでたく一歳になったサンディちゃん、オスワリはかなり強化されました。逆に言ったら、まだ確実にできることはオスワリだけですが。

 

しかし、完全とはいえないものの、おもちゃレトリーブなどもできていますし、一歳近くなって急に食欲も出てきました。

そんなわけで、現在急成長中のサンディちゃんの近況報告もできるだけしていこうと思っていますので、よろしくおねがいします。