サンディちゃんの芸犬修業 背中乗りの巻
ほんのたまにですが、アニマリュージョン!ショー終了後のお見送りに出た時などに、お客様にこう聞かれることがあります。
「あの、何年か前に遊びに来たことがあるんですが、シェパードを背中に乗ってけませんでした?」
今でも一緒にショーに出ているシェパードの「ハチロー」の背中乗せの芸は、アニマリュージョン!立ち上げ前の当時は気軽に行っていました。
確か、当時のパンフレットにもその写真が使われていたと思います。
この写真。今見ると、懐かしさより恥ずかしさが先に立ちます。
数年前の事を思い出していただけるというインパクトがあるのですから、この背中乗りの芸をサンディちゃんにも教えたいと思った次第です。
ハチローに教えた当時、結構苦労した思い出があります。
例によって自力で、人の手を借りずに教えた当時を振り返ってみます。
まず、導入の訓練として狭い台の上に乗せる訓練をします。大きさは大体、瓶ビール1ダース用のケースくらいでしょうか。これを「ダイノッテ(台乗って)」のコマンドで固めます。
それができるようになったら、自分はその台の向こう側で四つん這いになり、「ダイノッテ」の言葉のみで台に乗るよう強化していきます。
そして徐々に台を、四つん這いの自分のお腹の下にずらしていくという作戦を試しました。
しかしハチローは、忠誠心と服従心が強いシェパードという犬種ゆえなのか、絶対に背中に乗りたくないという意志を感じました。台の上に完全に覆いかぶさると、全く乗ろうとしなくなります。
そこで台を横長に置いて、体を台の真ん中に渡し、台の両端が5~6cm余るようにしてみました。いくらなんでも、4本ある足のうち1本くらいは体に乗るだろうと思ったら、見事に体を避けます。
それじゃあと、ハチローの手前側には隙間を開けず、向こう側が10数cmあくようにしてみたら、器用に私をまたいで、その10数センチの隙間に4つの足全部を乗せるのです。
これを強化していけば、ロープ渡りとかできちゃうんじゃない?と思うような頑固さでした。
そこで、この作戦はあきらめました。
台の上に背中をつけて仰向けになり、おやつのご褒美を与えながら、前足をおなかに乗せることから地味にやり直したのです。
前足の両方を乗せることができるようになったら、今度は同じことを、自分が足を広げた股の方から行います。縦方向にしないと、4足歩行の犬を乗せるスペースが取れないからです。
こうして背中ではなく、トレーナーの体に手足を乗せてもいいのだよとまず教え、その後元の訓練法に戻って背中乗りが完成したわけです。
なんやかんやで、10日くらいはかかったと思います。
その経験を生かして、サンディちゃんに教えてみると・・・
一日10分の訓練で、なんと3日で覚えてしまいました。
天才なのか、服従心の無さがなせる業なのか。
しかし、ここで問題発生。
私の行動形成の目安は、「自分で写真が撮れるようになること」です。どうやって自分で撮るのか考えました。すると、ひらめきました。
毎朝、サンディちゃんと訓練やフライングディスクでの運動をしている場所は、園内のレストラン「B・ベア」のすぐ横です。
このガラス、使えるなと。
試してみたのがこの写真。
いつかは、ちゃんとした写真を・・・
アップしませんよ。
いつか、現物を見に来て下さいね。